ROICを主要な構成要素に分解することにより、投下資産に対するリターンを左右する主要因の動向を理解することは重要です。
ROIC=NOPLAT/投下資産
NOPLATはEBITA×(1-税率)なので、ROIC=EBITA(1-税率)/投下資産 となります。
よって、税引前ROIC=EBITA/投下資産 と表せます。
これを2つの主要な構成要素に分解すると
税引前ROIC=(①EBITA/売上高)×(②売上高/投下資産)となります。
①はEBITAを営業利益とイコールと考えれば営業利益率となり、企業が本業の売上でいかに効率的に利益を上げているかを示します。
②は資産回転率で、企業が投下資産をいかに効率的に活用しているかを示します。
①、②のような構成指標は業界あるいはその企業の特性を反映します。
例えば、卸売業の場合は営業利益率が低く、資産回転率が高いのです。
構成指標は更に分解して、時系列の動向をみたり、競合他社と比較分析することで、企業の傾向や特性が浮かびあがってくるのです。