- ニューヨーク7日の米国債市場では、30年債140億ドルの入札が低調に終わったことや、週間失業保険新規申請件数が予想を下回ったことを手掛かりに、急速に膨らんでいる財政赤字やインフレリスクの台頭など、投資家心理を圧迫している懸念が表面化し、価格は下落した。ゼロ金利政策の採用によるピークからは約15%の下落である。
- これまで数々の米国経済指標改善の発表から、景気後退の最悪期は脱したとの楽観的な見方が広がり、米国株が急上昇している。一方、この株価上昇により、これまでの質への逃避需要のため購入されていた米国債が売られたという皮肉な結果となった。