米中関係の微妙な変化

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■ 前日の市況
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●株式
香港ハンセン　
21,208.29
(+0.74)

ドイツDAX指数　
5,936.72
(+50.83)

ＮＹダウ　
10,567.33
(+2.95)

日経平均　
10,563.92
(-3.73)

日経225先物（シカゴ）　
10,630
(+40.00)

●為替
通貨の強弱（弱→強）
（円→ドル→ユーロ）

ドル−円
90.46
(+0.52)

ユーロ−円
123.56
(+1.24)

ユーロ−ドル
1.3656
(+0.0056)

●債券
米国10年債　
3.71%
(+0.02%)

日本10年債　
1.30%
(+0.01%)

●商品
NYMEX 原油先物
81.84
(+0.58)

NYMEX 金先物
1,107.30
(-10.80)

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■ 相場コメント
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（香港株は横ばい）
・キャセイ航空等の好決算が相場を支援
したが、相場に勢いはなく、大引けにか
け伸び悩む展開となった。

・中国株（上海総合指数）は金融引き締
めに対する警戒感から下落した。

（欧州株は上昇）
・ギリシャ債務問題が落ち着くなか、イ
ギリスを中心に企業の合併・買収
（Ｍ＆Ａ）が拡大するとの見方から、
上昇した。

（米国株は横ばい）
・米医薬品大手等の合併・買収（M＆A）
案件の増加や1月の卸売売上高は増加で
市場予想と一致したことを好感し、上昇
したものの、相場に勢いはなく、引けに
かけ下落した。

・世界全体に方向感のない展開が続いて
いる。

・現在、欧州の債務問題、米国の新金融
規制問題、中国の金融引き締めによる景
気減速懸念問題など、どれも一旦は鎮静
化しており、均衡を保っているという感
じである。

【米中関係の微妙な変化】
・最近、一時対決姿勢が強かった米中関
係に緩和の動きが出てきた。

・一つは、外貨準備運用先として、米国
債は重要だとの中国側の発言、もう一つ
は、9日にあんなに拒んでいたCOP15の国
連気候変動枠組み条約に正式合意したこ
とである。

・これらは中国側が米国側に譲歩してき
たことを示す内容である。

・そして中国国内では不動産価格だけで
なく、生活必需品等の価格も上昇しはじ
め、インフレ懸念が強くなってきた。

・これは人民元を過度に安くしている弊
害である。
（人民元安により輸入品価格が高くなっ
たり、人民元売り介入で国内に大量のマ
ネーが供給されたりすることが物価の上
昇をもたらす）

・このようにみてくると、米国の要求で
あった人民元を切り上げをする体制がい
よいよ整ってきたといえよう。

・以外と早く、5月の上海万博の開催後に
切り上げに動きだすかもしれない。

・その際はドルが他通貨に対し、安くな
り、現在の国際収支の不均衡の解消に向
かう。

・結果、米国の景気を下支えすることに
なろう。

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