ユーロの矛盾

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おはようございます。

本日もどうぞよろしくお願いします。

■ 前日の市況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●株式
香港ハンセン 
21,008.62
(+20.84)

ドイツDAX指数 
6,039.00
(+21.73)

NYダウ 
10,836.15
(-52.68)

日経平均 
10,815.03
(+40.88)

日経225先物(シカゴ) 
10,850
(+40.00)

●為替
通貨の強弱(弱→強)
(円→ユーロ→ドル)

ドル−円
92.27
(+1.86)

ユーロ−円
122.84
(+0.78)

ユーロ−ドル
1.3310
(-0.0191)

●債券
米国10年債 
3.85%
(+0.17%)

日本10年債 
1.35%
(-0.01%)

●商品
NYMEX原油先物
80.31
(-1.28)

NYMEX金先物
1,086.30
(-16.50)

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■ 相場コメント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(アジア)
時価総額で中国3位の中国銀行の2009
年10−12月の利益が約4倍に増加したこ
とを好感し、中国株、香港株とも銀行株
主導で上昇した。

(欧州)
・ドイツの企業景況感指数の上昇を好感
し、上昇したものの、有力格付会社フィ
ッチがポルトガルの信用格付けを引き下
げたことで上値が重くなった。

(米国)
ポルトガルの格下げを受けた南欧諸国
の財政懸念や、住宅関連の経済指標が市
場予想を下回ったことが嫌気され、下落
となった。

(まとめ)
ポルトガルの格下げ等を受け、ユーロ
の下落が続いている。

ギリシャ問題は一旦、収束するかもし
れないが、ポルトガル、スペイン、イタ
リア、アイルランドと同じ過剰債務問題
を抱えている国へ波及することを考えれ
ば、ユーロ問題は長期化するであろう。

・これは、そもそもユーロ自体、構造的
な問題を抱えているためである。

・通常、景気後退局面では、金利を下げ
るか、自国通貨を下落させることで、
景気を回復させる方向で調整を行う。

・ところが、ユーロの場合、金融政策、
為替政策はすべての国で同一のものを採
用することになっている。

ギリシャの景気後退が深刻化してよう
が、同じユーロのドイツ、フランス等が
景気回復してくると、これ以上の利下げ
もできないし、通貨も安くすることが
できないとの判断になる。

・自国だけの都合では、金利の下げ、
通貨の下げで景気の調整ができないの
である。

・よって、ギリシャは一層景気後退して
いくことになる。

・この矛盾が続く限り、ギリシャだけ
でなく、ポルトガル等へも次々と同様の
ことが起こり、債務問題はより深刻化
するのではないかと思う。

・この構造的問題を解決しない限り、
ユーロは下落する方向となろう。

・こう考えると、前から書いているよ
うに、世界の中長期的な資金の流れは
やはり ユーロ→ドル→アジア通貨 
であろう(右に行くほど通貨が高くな
る)。

・迷った時は、この認識に立ち戻ると
よい。

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