FRB議長の発言に思う

本日もよろしくお願いします。

■ 前日の市況
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●株式
香港ハンセン　
21,412.79
(+382.98)

ドイツDAX指数　
6,292.13
(+144.16)

ＮＹダウ　
10,674.38
(+208.44)

日経平均　
9,570.31
(+33.01)

日経225先物（シカゴ）　
9,740
(+190.00)

●為替
通貨の強弱（弱→強）
（円→ドル→ユーロ）

ドル−円
86.47
(+0.01)

ユーロ−円
113.97
(+1.20)

ユーロ−ドル
1.3179
(+0.0130)

●債券
米国10年債　
2.96%
(+0.06%)

日本10年債　
1.06%
(-0.02%)

●商品
NYMEX 原油先物
81.46
(+2.47)

NYMEX 金先物
1,182.40
(+0.90)

■ 相場コメント
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（アジア）
・中国株、香港株とも上昇。

・この日発表となった７月の中国購買担
当者景気指数（ＰＭＩ）が1年5ヶ月ぶり
の水準に低下したことを受け、製造業の
活動の拡大ペースが鈍化しているとの
見方が広がっている。

・中国政府は景気を抑制する現在の措置
を緩和するとの見方が市場のコンセンサ
スになっており、その期待から株価は
上昇した。

（欧州）
・欧州株は大幅上昇。

・欧州大手銀行のHSBC、BNPパリバの予想
を上回る好決算を発表したことにより、
市場に安心感が広がった。

（米国）
・米国株は大幅上昇。

・7月の米ISM製造業景気指数が市場予想
を上回ったこと、欧州大手銀行が予想を
上回る好決算を発表したことから、相場
は急反発した。

（全体）
・欧州大手銀行決算の好調さを背景に、
投資家心理は一気に好転している。

・ただ、問題の米国経済の回復基調が
はっきりと見えてきたわけではないので、
引き続き注意が必要か。

【トピック】
・米連邦準備理事会（ＦＲＢ）のバーナ
ンキ議長は2日、『米経済は改善しつつ
あるものの、高水準の失業や弱い住宅市
場が消費者に重くのしかかり、完全な回
復には至っていない』との認識を示した。

・その他に、銀行は依然として多額の
不良債権を抱えていると指摘。

・このため、銀行は厳格な融資基準を崩
しておらず、これが景気回復への高いハ
ードルになっているとの考えを示した。

・最も米経済の状況を把握しているFRB
の議長（中央銀行の総裁のような人）が、
こういうのだから、

　米経済は自立回転するようなところま
では至っておらず、FRBによる金融政策、
政府による景気刺激策がないと成り立た
ない状況にあることは確かなようだ。

・特に重要なのは、銀行の貸出姿勢が厳
しいということ。

・血液（お金）の足りないところに、血
液（お金）を回すという、体（経済）で
最も重要な銀行機能が低下している。

・不良債権処理→貸出抑制→企業倒産→
不良債権増大→更なる貸出抑制→更なる
企業倒産・・・

・このように、米経済は悪のスパイラル
が起きつつあるようだ。

・日本もかつてこのスパイラルに陥り、
約15年かかって、ここから脱出している。
それくらいやっかいな状況ということ。

・日本の処方箋をマネするのであれば、
不良債権というのは小出しに隠れて処理
するのではなく、不良債権がいくらある
かきっちりと精査し、不良債権を一気に
処理できるくらいの公的資金を銀行に入
れることだ。

・そして、銀行のバランスシートが改善
すれば、自ずと銀行の貸出姿勢は前向き
に変わり、この悪のスパイラルから脱出
できるであろう。

・日本がこの悪のスパイラルで窮地に
陥ったとき、米国の金融当局はこの脱出
策と同様の強い要求を日本に突き付けた。

・今度は米国が同様の要求を日本から
突き付けられる番ではないか。

・要求するのは簡単であるが、実践する
のは難しいと米国もわかるであろう。