欧州債務懸念の鎮静化と欧州の利上げ観測を受け、ユーロが買い戻されている。
ただ、欧州債務懸念の根本的解決は、まだ先であることや、この欧州の経済状況では利上げも難しいことを考えれば、一旦買い戻されたユーロも再び売られることになろう。
その他話題としては、世界各地で洪水被害が拡大していることがある。
オーストラリアの被害は第3の都市ブリスベーンに拡大しているし、ブラジルやスリランカでも集中豪雨による洪水被害が広がっている。
オーストラリアやブラジルは世界でも有数の農業輸出国であるから、この洪水による供給不安が高まり、小麦、トウモロコシ、大豆等の食料価格は上昇ペースを拡大している。
今後も中国、インド等の新興国で食糧の消費は拡大するだろうし、一方、このような天候不順で今後も食料生産が伸び悩むことから、食料価格は今後も上昇するであろう。
これは食料を輸入に頼っている新興国の経済に物価上昇の悪影響を及ぼす。
中国、インドなど人口大国に投資する際のリスクとして認識しべきであろう。
この食料価格上昇のヘッジも考えるなら、農産物ファンドへの投資や、農業輸出国であるブラジルやオーストラリアへの投資も一つの手であろう。