■ 先週金曜日の相場
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●株式
中国 上海A株
3,172.79
(+23.20)
香港ハンセン
24,396.07
(+114.27)
ドイツDAX指数
7,217.02
(+38.24)
NYダウ
12,380.05
(-29.44)
日経平均
9,768.08
(+177.15)
日経225先物(シカゴ)
9,730
(+205.00)
●為替
通貨の強弱(弱→強)
(ドル→円→ユーロ)
ドル−円
84.70
(-0.27)
ユーロ−円
122.63
(+1.01)
ユーロ−ドル
1.4478
(+0.0171)
●債券
米国10年債
3.58%
(+0.03%)
日本10年債
1.33%
(+0.01%)
●商品
NYMEX原油先物
112.79
(+2.54)
NYMEX金先物
1,474.10
(+14.70)
■ コメント
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先週は、原油高が止まらない中、中国の利上げ、ユーロの利上げとインフレ抑制のため、金利を引き締める動きが続いた。
また、日本では震災後、最大の余震が発生、各市場に動揺が広がった。
このような状況の中、積極的に株式の上値を追いづらい展開が続いた。
為替相場は、利上げを行ったユーロや資源国通貨が買われる一方、ドルや円は売られ安くなっている。
特に、震災を受けて金融緩和を継続せざるを得ない日本は、出口(超低金利の金融政策を元に戻すこと)に一番遠い存在であるため、低金利の円を売って、金利先高感の高い他通貨を買う動き(円キャリートレード)が広がっている。
このような状況の中、今後も最大の懸念となるのは、やはり原油高に象徴されるインフレの問題である。
この世界的なインフレを引き起こした原因は、米国のなりふりかまわない量的緩和等の金融政策であるから、今後米国が出口に向けて、いつどのように金融政策を変更していくかに、このインフレ問題も左右されよう。
以下、リンクはドル指数であるが、ドルの価値も約1年半ぶりの低い水準まで、下がってきており、これ以上のドル安はドル不安を起しかねない状況となってきた。
DOLLAR INDEX SPOT (DXY) スポットレート - Bloomberg Markets
これ以上のドル不安は、米国債の消化に問題が出てくるため、米国政府も望まないであろうから、そろそろ金融政策も出口に向かっていく動きとなろう。
インフレから過度な原油高、資源高となっているが、米国の金融政策の変更で一旦、その逆の動きも起きる可能性があるため、用心する必要があろう。
これからは上がっているからといって、積極的に上値を追わないことだ。
今週は11日のアルコアを皮切りに米国で1〜3月期の決算発表が相次ぐ。15日には米国の消費者物価指数の発表を控えている。
インフレが企業決算に及ぼす影響や、米国の物価上昇の状況は、今後の相場の方向性を左右する材料となるので、注目したい。