■ 先週金曜日の相場
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●株式
中国 上海A株
2,856.90
(+23.93)
香港ハンセン
22,949.56
(-304.28)
ドイツDAX指数
7,109.03
(+34.91)
NYダウ
12,151.26
(-97.29)
日経平均
9,492.21
(-62.83)
日経225先物(シカゴ)
9,455
(-105.00)
●為替
通貨の強弱(弱→強)
(ドル→ユーロ→円)
ドル−円
80.32
(-0.60)
ユーロ−円
117.45
(+0.19)
ユーロ−ドル
1.4634
(+0.0143)
●債券
米国10年債
2.99%
(-0.05%)
日本10年債
1.14%
(+0.00%)
●商品
NYMEX原油先物
100.54
(-0.10)
NYMEX金先物
1,543.60
(+8.10)
コメント
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先週は、米国及び中国で経済統計の悪化が目立ち、世界景気の減速懸念が強まった1週間であった。
注目された週末の米雇用統計は、市場予想を大きく下回り、景気回復が遅れていることを裏付ける内容であった。
また、週中に発表があった米住宅価格もリーマンショック以降の最安値を再び下回り、2番底懸念が広がっており、これも景気回復が遅れていることを裏付けでいる。
一方、ギリシャの債務危機は、EUとIMFがギリシャへの融資を承認し、さらに支援策を準備していることが伝わり、一旦は落ちついた状況となっている。
GDP1位の米国、2位の中国の景気が減速し、GDP3位の日本も震災の影響で立ち直れない、米国より若干大きい経済規模のあるユーロ圏も債務危機問題で停滞している。
こんな状況では、世界景気の減速懸念が強まり、市場参加者の慎重姿勢は今後も続くとみられる。
これまでであれば、財政支出(公共事業等)による景気対策、金融緩和による景気対策をとることができたが、先進国は政府財政が悪化しており、一
方新興国はインフレ圧力が高まっているといった状況では、追加の景気対策は望みづらいという厳しい状況。
こんな状況だから、中央銀行への期待が大きくなり、米FRBの動向が注目されていくと思われる。
そういう意味では6月末のQE2終了後にFRBがどういった方向性をとるかが、これからの世界経済の動向を占う上で重要なカギを握ることとなろう。
今週は7日のFRB議長の講演が予定されているので、発言内容に注目するとよい。
今週も引き続き、リスク資産の購入は控えられ、安全資産の債券が買われることとなろう。
また、米国景気減速懸念でドル安傾向が続くため、逆に安全通貨の金が買われる展開が予想される。