バイナンスは仮想通貨取引所では世界最大手です。写真はそのバイナンスのチャンポン・ジャオCEOです。
4月13日にバイナンスは、テスラとコインベースの上場株式の値動きに連動したデジタル証券を発行した。この証券は株式の100分の1の単位から購入ができ、手数料も無料、取引通貨はバイナンスのステーブルコインを使うというもの。配当を貰える権利はあるが、議決権はない。
これは、実質、株式と変わりはない。仮想通貨資産を持っているユーザーにとっては、いちいち法定通貨に代えて、既存の証券会社で高い手数料を払って購入するコストと手間がいらなくなるから、便利な話である。
ただ、さすがに今回の件は、香港やイギリスなど世界の規制当局が難色と示している。
今回のデジタル証券は実質株式だから、有価証券と同様とみなされ、既存の有価証券の規制にひっかかるということだろう。
バイナンス側は法的な立て付けは、既存の有価証券に当たらないという見解。
法定通貨の中央集権型の既存勢力にとって、今回のバイナンスのデジタル証券を許してしまうと、既存の取引が仮想通貨上の取引に移ってしまい、証券取引所や証券会社が困ってしまう。反対するのは当然であろう。
このように、次々と新しい金融サービスを手掛けていくバイナンスは、ユーザーにとっては最高の場所だが、規制当局にとっては敵である。
バイナンスでの取引は日本の取引所や上場したコインベースでの取引と違って、慎重な対応をした方がよいであろう。預けるのは少額に留めるとか。
個人的には、バイナンスには、既存勢力を潰して、ユーザーにとって最高のサービスを提供してほしいものである。応援したい。