出所:【誕生10周年記念】ビットコインの歴史を相場と共に振り返る
実物資産から仮想通貨まで、すべての資産価格が同時に上昇しており、世界経済にバブル懸念が高まっている。
特に仮想通貨が上がっているのは、承知のとおり。
では、日本市場での主要仮想通貨が、2017年の仮想通貨バブルの時と比べ、2020年はどのくらい上昇したか振り返ると、以下のとおりである。
これだけみると、まだまだ、2017年に比べ、2020年の上昇率は、かわいいものかと思うのだが、今は市場規模が全然違うから単純比較できない。
2017年値上がり率 → 2020年値上がり率
ネム 240倍 → 5.8倍
イーサリアム 86倍 → 5.3倍
ビットコイン 14倍 → 3.8倍
バブルというのは、実質的な資産価値に比べ、市場の価格が大きく乖離している状態を指すので、価格が大きく上昇したからといって、バブルがすぐにでも崩壊するとは言えない。
ただ、今はコロナの中で政府や民間の債務が世界的に膨張している中での資産価格上昇なので、確実にバブル形成の過程にあり、頂点に向かっているのだろう。
相場に以下のような有名な格言がある。
「強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」
幸福感の中というのが、バブルの頂点だ。仮想通貨でいうと2017年の年末から年明けにかけてとなろう。
では今、仮想通貨市場はどの位置にいるのか。
個人的には、今は楽観の中で成熟している状況にあるのではないかと思う。
なぜ、そう感じるかというと、投資に慎重なドイツ人や日本人がまだ本格的に動き出していないからである。
職人気質で慎重なドイツ人や日本人は、悲観の中で投資ができず、懐疑の中でも波にのれず、楽観の中で参入し、幸福感の中でバブルの頂点をとる人達である。
ちなみに、前回の2017年の仮想通貨バブルも、日本が世界一の取引高になった年にピークを付け、日本のコインチェック事件でバブルが崩壊した。
今は、日本人はまだ本格的に動き出していない。昨年の米国や世界の仮想通貨投資への流れを受け、今年日本人が本格的に動き出すのではないか。
その時は、バブル崩壊が近いというサインなので、見逃さない方が良いであろう。