出所:Ethereum Average Transaction Fee
イーサリアムの手数料が6ヶ月ぶりの安値の5.75ドルまで落ち込んだ。
6ヶ月前といったら、昨年12月で、その頃から、DeFiブーム→ NFTブーム とまさにイーサリアム花盛りといった相場で市場が盛り上がり、イーサリアムの取引量が劇的に増加して、手数料の高騰に繋がった。
直近のピークは5月19日71.72ドル(約7,800円)だから、昨年12月から、手数料が約12倍に高騰したことになる。
一件の送金で7,800円もかかったら、サービスを利用したくてもできないですね。
イーサリアムのトークンであるETHの価格は昨年12月1日に604ドルだったのが、5月12日にピークの4,343ドルを付け、約7倍に高騰した。
上の図にイーサリアム(ETH)の価格と手数料の1年の推移のグラフを並べた。
価格と手数料がパラレルに動くことがわかる。
取引件数の増加→ 取引の需要が取引の供給を上回る→ 取引手数料(ガス代)の高騰→ ガス代であるETHの需要増加→ ETHの価格上昇 という流れである。
イーサリアムは7月頃、ロンドンと言われるアップデートを行う。ここで、この手数料価格体系を見直す予定だ。
・手数料高騰を誘引していた取引手数料のオークションをやめる。
・取引手数料の一定量をETHの焼却に充てる(ETHの供給量減少)。
そうすると、先ほどのような手数料高騰がETH価格の上昇につながるというパラレルに動く構図はなくなる。
要するに、これまでのような手数料高騰が起こりにくくなるからである。
代わりに以下のような流れになる。
取引件数の増加→ 取引手数料は高騰しないが、取引手数料総額が増加→ ETHの焼却→ ETHの供給量減少→ ETHの価格上昇
7月以降は、取引件数の増加がETHの価格上昇に直結するようになるので、取引手数料というよりは、取引件数が増えるかどうかに着目すると良い。
ユーザー目線でいうと、取引価格が下がることは良いことである。取引件数の増加にもつながるであろう。
7月のアップデートは期待して良いのではないか。