年初からのETH価格は203%上昇しているが、6月だけ見れば▲17.2%と下落している。
ちなみに、ビットコイン価格は23.6%上昇、6月▲3.8%下落である。
6月に入り、米国のインフレで長期金利が上昇しており、FRBの利上げも折り込まれてきた。
これを嫌気して、米国株式などリスク資産が売却されており、仮想通貨市場もこの影響を受けて下落している。
特にETH価格は、ビットコインと比較して上昇と下落の幅が大きい。
そのわけは、7月に大きいハードフォークを予定しているためだ。
その中の改善提案で非常に影響が大きいものとして、EIP-1559と呼ばれる提案がある。
内容は以下の通り。
- BASE FEE (基本手数料)をベースにした手数料体系への変更
- BASE FEEで支払われたトランザクション手数料のバーン
これが実施されると、イーサリアムブロックチェーンの大きな課題であった手数料の高騰が抑えられる。
さらに、バーンによりETHの供給量が減少して、需給が引き締まるであろう。
このように今回のハードフォークは、イーサリアムブロックチェーン利用者にとっては、良い提案であるが、ブロックチェーンを運営しているマイナーにとっては、自分の取り分が少なくなるという厄介な話である。
マイナーは反対しているところが多いが、改善提案が取り入れる方向で決まった。
年初からのETHの上昇は、このハードフォークでの課題解決を期待しているからだ。
今回のハードフォークが無事終了し、手数料の高騰が抑えられ、イーサリアムブロックチェーンのトランザクションが増加していけば、イーサリアムブロックチェーンの価値が上がり、ETH価格も上昇していくであろう。
イーサリアムブロックチェーンにとって大きな試練の時である。