ブロックチェーン分析企業Chainalysisのデータによると、インドにおける暗号資産(仮想通貨)投資額は、過去一年間で2億ドル(約220億円)から400億ドル(約4.4兆円)近くに急増したとのこと。
現在インドでは仮想通貨トレーダーの数が合計1,500万人を超えている。ちなみに米国は2,300万人、英国は230万人。
こうした数字をみてみると、この1年でインドが世界有数の仮想通貨投資大国に育ってきたことがわかる。
これは、インド政府が仮想通貨投資を後押しした政策を取っていたのではなく、その逆で、仮想通貨投資を厳しく規制をしてもこの結果だ。
もし、インド政府が仮想通貨投資を規制しなければ、もっと伸びていたことになる。
インドは経済成長が著しい新興国で、常に供給力以上の需要が発生するため、インフレに悩まさせる国である。
国民はインフレからどうやって資産を守るか関心が高く、そのヘッジ手段として金の投資需要も強い。インドが金の世界の2大消費国として知られているのはそのためである。
最近の若者は、金を購入するというよりも、仮想通貨に投資するのを好むという。ビットコインの方が手軽に買えて、本物だと証明する必要もないからだ。
このような国民の強いニーズを受けてか、インド政府も7月の国会で、ビットコインを「資産」クラスの一つとして分類する可能性が高いと伝えられている。
もし、インド政府が、仮想通貨をはじめとしたブロックチェーン技術を規制するのではなく、育成して後押ししていく方針を取ったならば、IT大国であるインドはブロックチェーン大国に生まれ変わるであろう。
インド政府の方針転換に期待したい。