現在12歳のベンヤミン・アフメド氏は、5歳のときにプログラミングを始めたそうだ。
まずはHTMLとCSSから始め、その後JavaScriptなどのプログラミング言語を習得した。
今年になって、NFTに魅了され、アバターなど、自身で作品を制作し、コーディングするようになった。
アフメド氏の最初のNFT作品は「Minecraft Yee Haa」と題した、カラフルなピクセルで表現された40個のアバターだ。
そして今年の6月、2番目のNFTコレクション「Weird Whales」のコーディングを開始した。
これは3,350個の、帽子をかぶったりタバコをくわえたりしたクジラのピクセルアートコレクションである(上図のカラフルなクジラのキャラクター)。
7月に販売が開始されると、わずか9時間ですべて完売し、80ETH(約2700万円)以上を売り上げた。
さらに2.5%の二次販売(利用者同士の売買)手数料で、30ETH(約1000万円)を得たそうだ。
デジタルアートなので、自身の労働力以外ではマーケットプレイスに支払う手数料くらいしか原価がかからない。
また、NFTなので、利用者同士が売買するたびに、作成者には手数料が入る仕組みだから、作者の実入りは大きい。
冷静に考えると、名も無い12歳少年アーティストが作成したデジタルアートが、何千万円という高値で売買されること自体、違和感を感じる。
ただ、このようなNFTのマーケットプレイスの仕組みがなく、12歳の少年が絵をリアルなキャンパスに描いていたら、その絵が同じような金額で販売できたであろうか。
地道に個展を開いてファンを増やし、そこそこ有名にならないと、絵を高値で売ることは不可能である。
その意味では、このようなNFTのマーケットプレイスが登場したことは、アート業界においては画期的なことである。
ブロックチェーンのNFTという仕組みのおかげで、今後も世界中に埋もれていたアフメド氏のような才能が開花するであろう。
NFTは世の中のこれまでの概念を根底からひっくり返す力を秘めている。
NFT市場は中長期的に今後も大きく成長することであろう。
NFT市場の沸騰はまだ始まったばかりである。