ロシア銀行のSWIFT排除、日米欧の外貨準備凍結を受け、ルーブルが暴落している。
先週比で約30%以上下落している。
ロシア中銀は金利を20%に上げて防衛しているが、外貨準備凍結を受け外貨準備(ドル)でルーブルを買い支えることもできず、困っている状況。
ロシアは長年経常黒字国であり、外貨準備も豊富でこれまでドルなど海外資産で運用してきた。この海外資産をロシアのルーブルに戻せば、為替自体は安定するのだが、今回はそこを断ち切られてしまったのが痛いと思う。
プーチン大統領もここまでの金融制裁を食らうとは意外だったのかもしれない。
なぜかというと、金融制裁は、金融制裁する側も被害を被るからだ。
このルーブル急落を受け、以下の理由からロシア国民も困惑している。
一つはロシアルーブルが急落すると、その分海外の輸入製品の価格が跳ね上がること。
もう一つは、単純にルーブルで資産を保有していると、資産が目減りすること。
そこでビットコインなど仮想通貨の登場である。
記事のように、ルーブル建てビットコインや USDTの取引量が急増している。
もし、私がロシア国民だったら、間違いなく、ルーブルは生活できる範囲で手元に現金で残し、残りの資産はビットコイン、イーサリアム、ステーブルコイン(ドル連動)に移動するであろう。
これは資産防衛の動きであり、当然の流れである。
混沌としてきた時だからこそ、今後もこのような紛争地域や新興国の資金は、自国通貨より安全が担保される仮想通貨に流れるのではないかと思う。
これはドル基軸通貨体制の基盤を揺るがすことにつながるのではないか。