- ドル実効為替レート(名目)とは、貿易相手国・地域通貨に対するドルの価値を貿易額による加重平均により算出した指数でドルの通貨価値を表します。数値が高いほど価値は高いということです。FRBがDailyで発表しています。http://www.federalreserve.gov/releases/h10/Summary/
- これは主要通貨指数(Major Currencies)とその他指数(OITP、Other important tradingpartners)とこれらを合計した広義指数(Broad)の3 つの指数から成ります。主要貿易相手国はユーロ圏、カナダ、日本、英国、スイス、オーストラリア、スウェーデンの7 カ国・地域。その他貿易相手国はメキシコ、中国、台湾、韓国、シンガポール、香港、マレーシア、ブラジル、タイ、フィリピン、インドネシア、インド、イスラエル、サウジアラビア、ロシア、アルゼンチン、ベネズエラ、チリ、コロンビアの19 カ国・地域です。
- 下記グラフは直近約1年半のDailyのNY金先物価格(上)とドル実効為替レートBroad(下)を比較したものです。この両価格は値動きが反比例します。
- 9月以降、?米国経済はクラッシュして危機的状況にある?財政出動・金融機関等の支援で大量にドルを刷っている?金利も大幅に引き下げてほぼゼロ金利であるという状況にもかかわらず、ドルは他の通貨に対して価値を上げています。普通に考えるとおかしい。
- 基軸通貨であり続ける現状では、まだ大勢の人はドルの信用を疑っていないということだろうと思います。本当はドルの価値が減価しているにもかかわらず、大勢はそれに気づかない。サブプライムローンの入った住宅ローン担保証券のようなものです。ある日、大勢がそれに気づいた時は一気に逆にふれます。本当は価値が減価しているのだから。
- このグラフからもわかるように、ドルが暴落したとき、逆に騰がるのは金になります。気づいている人は気づいています。SPDRという金のETFの残高は、金価格が下がっているにもかかわらず、昨年の9月以降増え続けているのです。
- SPDR金ETF残高推移(単位:トン)