最も有力なブロックチェーンといえば、先日「The Merge」のアップデートを実施したイーサリアムと言えるだろうが、このイーサリアムの存在を脅かすイーサリアムキラーとして成長しているのが、Solanaブロックチェーンである。
実際に取引件数をみると、以下の通り、日次トランザクションはイーサリアムが100万件(左目盛)に対し、Solanaは4,000万件(右目盛)を超えてきている。
イーサリアムの場合、そのブロックチェーンは安定しており、ネットワークが止まったり、ハッキングで被害を被ることはまずない。
ただし、Solanaの場合、先日もネットワークが混雑しすぎて一定期間ネットワークが止まるといった致命的なミスが出ている。
そんなことが起こっても、Solanaは利用し続けられていると言うので、ある意味驚きである。
このSolanaの利用件数の伸びの大きな理由は、そのトランザクションの速さと手数料の低さである。
以下の通りどちらもSolanaがイーサリアムを圧倒的に上回っている。
トランザクション:イーサリアムが15〜20件/秒 VS Solanaは 50,000件/秒
手数料:イーサリアムが100円/件 VS Solanaは0.02円/件
もちろん、今後はイーサリアムも次のアップデートでSolanaに近い処理速度まで近づく予定であるし、手数料も変わっていくので、状況はまだまだ変わっていくとは思うが、現時点では、Solanaの取引件数が伸びていくのは納得できる。
ただ、Solanaの一番の弱点は、これを維持するネットワーク側のインセンティブにある。
ざっと1日の手数料を計算すると、以下の通り、Solanaは儲かっていない。
このまま、取引件数が伸びていけば問題はないが、流石にこのままでは、ネットワークを維持する側も辛い。
Solana:0.00016ドル=0.02円 ✖️40,000,000件=80万円
イーサリアム:100円✖️1,000,000件=1億円
現段階ではユーザー目線でSolanaに軍配が上がるが、これからのイーサリアムのアップデート次第では、これも変化していくであろう。
もし、投資をするのであれば、どちらか一方と言うより、両方の成長に投資しておくのが正解かと思う。