食糧価格の高騰とドル安

本日もよろしくお願いします。

■ 前日の市況
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●株式
香港ハンセン　
21,551.72
(+1.84)

ドイツDAX指数　
6,333.58
(+2.25)

ＮＹダウ　
10,674.98
(-5.45)

日経平均　
9,653.92
(+164.58)

日経225先物（シカゴ）　
9,610
(-40.00)

●為替
通貨の強弱（弱→強）
（ドル→ユーロ→円）

ドル−円
85.78
(-0.48)

ユーロ−円
113.21
(-0.28)

ユーロ−ドル
1.3186
(+0.0026)

●債券
米国10年債　
2.90%
(-0.05%)

日本10年債　
1.04%
(+0.04%)

●商品
NYMEX 原油先物
82.11
(-0.31)

NYMEX 金先物
1,195.90
(+1.60)

■ 相場コメント
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（アジア）
・中国株は下落、香港株は横ばい。

・政府が銀行に住宅価格が最大60%下落す
るケースを想定したストレステスト（健
全性審査）の実施と住宅融資規制の厳格
化を指示したとの報道を受け、

　銀行や不動産の業績悪化の可能性が懸
念された。

（欧州）
・欧州株は横ばい。

・6月の独鉱工業受注指数が堅調であった
こと、スペインとギリシャで政赤字削減
が進んでいることを好感して上昇したが、

　米経済指標の悪化が相場の足を引っ張
った。

（米国）
・米国株は小幅下落。

・米新規失業保険週間申請件数が予想に
反して増加した（失業者が増えた）こと
で、雇用市場の回復の遅れが懸念された。

（全体）
・欧州はギリシャ等の赤字削減も進んで
いることと、ユーロが急落したことによ
る輸出増により、一時期より不安はなく
なってきた。

・やはり注目はアメリカ経済に集まって
いる。

・本日6日発表の7月米雇用統計の発表が
注目される。もし悪ければ、さらにドル
安が進むであろう。

【トピック】
・ロシア政府は、干ばつ被害が拡大し、
国内の穀物生産が落ち込んでいるため、
小麦をはじめとした穀物輸出を12月末
まで禁止すると発表した。

・これを受けてシカゴ小麦相場は一時、
ストップ高となり、約1年11ヶ月ぶりの
高値を付けた。

↓シカゴ小麦チャート↓

・チャートをみればわかる通り、小麦
価格はこのロシアの発表だけで急上昇
したのではなく、6月末から1ヶ月かけ
て約70%上昇している。

・実は小麦だけでなく、主要穀物の
とうもろこしや大豆も6月末から大幅
に上昇しているのである。

・もちろん、これは干ばつによる供給
側の問題もあるが、原油価格も上昇し
ていることから、6月末からの急激な
ドル安が影響していると考えている。

・原則、物の価値とマネーの価値は
シーソーのように反比例する。

・マネーの代表である基軸通貨のドル
が下がるということは、物の価格は
上昇することになる。

・6月末からほとんどの物の価格が
上がっているのはそのためだ。

・今後も一層のドル安が進むと予想さ
れるので、さらに食糧価格等物の価格
は上昇するであろう。

・ドルに対し、強い通貨を持っている
日本等は何ら問題はないが、

　通貨が弱く、食糧等を輸入に頼る国
は物の価格が上昇することで、国内は
インフレに陥ると考えられる。

・そして、インフレ退治のための利上
げにより、せっかく良くなっている
景気も失速する可能性が出てくる。

・インドやインドネシアはそんな国な
ので、食糧価格が上昇している時は、
注意が必要であろう。

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