中国の台頭により金相場の下値は限定的か

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4月のG20IMF保有の金3,217トンの売却が協議されており、IMFの財務内容を考えると最大の議決権を保有する米国もその方向で進めていくと見られている。これは既に市場には織り込み済の話で金の上値を抑えている状況だ。
4月24日には中国が金準備を454トン増やして計1,054トンとなったと明らかにした。下記のランキングを見てもわかるように、10位であった中国がオランダを抜いて7位に躍り出ている。

●世界の公的金保有トップ15(2005年)
順位  国名・機関名    重量(t)    外貨準備資産に占める
                     金準備比率(%)
1     米国    8,136.2     61.1
2    ドイツ    3,433.2     48.7
3    IMF    3,217.3      −
4    フランス   2,977.8     51.4
5    イタリア   2,451.8     54.4
6    スイス    1,332.1     24.6
7    オランダ     767.5     51.3
8    ECB      766.9     22.0
9     日本      765.2      1.2
10    中国      600.0      1.3
11   スペイン     523.3     37.0
12   ポルトガル    462.3     57.3
13    台湾      423.3      2.3
14   ロシア      386.5      4.1
15   インド      357.7      3.8

この中国の1,054トンは、1グラム3,000円換算で約3.2兆円であり、2009年3月の中国の外貨準備高1.95兆ドル(1ドル100円換算で195兆円)の僅か1.6%である。これは米国、欧州各国の比率と比較しても大幅に少ない規模である。日本も少ないが。

この中国の動きは、外貨準備のほとんどを米国債で運用しているため、分散投資の観点から、その一部を金に振り分けたということだろうが、今後国債の大量発行が控えている米国にとっては、非常に大きなインパクトをもたらす動きである。

中国は4月6日の四半期金融政策報告を発表し、ドルを含む国際基軸通貨について、中銀が金融危機に対応し異例の量的緩和緩和措置を講じているために下げ圧力が強まっているとも指摘しており、公然とアメリカを牽制している。

今後、中国は外貨準備の米国債運用を急にはやめないだろうが(現時点での米国債暴落は望まない)、外貨準備の金の割合を欧米並みに高めていく動きをしていくであろう。IMFの金3,217トンの受け皿としても名乗りをあげ、存在感を示しつつある。

金の相場はこの中国の買い意欲が鮮明な限りは、下値は限定され、徐々に値を上げていくと思われる。