先週末、米国株は大幅高。NASDAQ総合指数は一時、2/19に付けた過去最高値を上回りました。NASDAQ市場はコロナによる下落33%分を取り返しました。
米国は日本と違って、まだ感染者数が、収まりきっていませんが、株価は急激に回復しています。
この理由について、著書「株式投資」で有名なジェレミー・シーゲル氏は、以下のリンクのとおり述べています。
このとおり、シーゲル教授は、今後2-3年は、4-5%の穏やかなインフレになると予測しています。
よって、インフレの時は債券や預金では資産の価値が減るから、株式をを持つようにとアドバイスしています。
普通、コロナ危機のような状況では、世界全体の消費や投資はなかなか回復しないので、世界経済はどちらかというとデフレに陥ると考えがちです。
リーマンショックの時も、世界の中央銀行がQEとかでいくらお金を擦っても、先進国で4-5%のインフレは起きていません。日本が典型的な事例でしょう。
シーゲル先生はこれに以下のとおり反論しています。
『今回は、お金が(人々の)口座に入った。
FRBがQEでやったように、単にお金が超過準備となり使われないでおいておかれるのではない。
・・・今回は大きく違う。
そして、みんな今起こっていることと金融危機後の数年起こったことの違いを理解していないんだ。』
確かに今回は、金融政策だけでなく、約970兆円(世界のGDPの約11%)と巨額の財政出動が世界で実施され、このお金が、家計や企業の口座に入っています。
このお金は緊急のお金だから消費や投資に使われるでしょう。
そして、ワクチン開発が進み、コロナショックの恐怖が収まってくると、コロナショック前に消費や投資に回っていたお金も追加で使われ始めます。
こうなると、世界にお金が溢れ出し、この過剰流動性により、株式相場が押し上げられたり、消費が過熱したりするでしょう。
今回のような世界的な株式の上昇、NASDAQ指数の過去最高値更新は、この兆候の現れかもしれません。